【英検対策】4級合格に向けた対策を技能別・大問別に解説!
英検4級を受験するにあたって、具体的にどのような学習をすべきか分からないという方もいるでしょう。英検4級合格レベルの知識を身につけるには、技能別・大問別の傾向を理解し、適切に対策することが必要です。
本記事では、英検4級合格に向けた対策を技能別・大問別に解説します。さらに、学習期間別のスケジュールや英検4級の受験に関するよくある質問もご紹介します。
.webp)
【この記事で分かること】
・技能別・大問別の受験対策
・期間別の学習スケジュール
・英検4級対策に関するよくある疑問
【基礎編】英検4級の対策を技能別に紹介

英検4級の受験対策では、まずは以下4つの技能ごとに、効果的な学習方法を押さえておきましょう。
- 単語・熟語
- 英文法
- 長文読解
- リスニング
各技能の基本や対策内容について、詳しく紹介します。
単語・熟語
英単語や熟語は、参考書や単語帳を使ってコツコツ覚えましょう。
英検4級に出てくる単語・熟語のレベルは、中学中級(1~2年生)程度です。単語数は約800~1,300語で、学校、家庭、電話など日常生活に関係し、よく使用する単語が出題される傾向にあります。名詞や動詞が主に出題されますが、形容詞や前置詞、動詞の進行形・過去形の理解も必要です。
英単語・熟語を覚える際には、書くだけでなく、実際に声に出しながら発音とセットで覚えることがポイントです。また、紙の参考書以外に英単語アプリも利用すれば、より手軽に、いつでもどこでも学習を進められます。
英文法
文法の基本的な知識を問う問題が出題されるほか、文法力をもとにして語句の並び替えや穴埋めを行う問題も出されます。過去形・未来形・進行形、比較表現、助動詞、不定詞、動名詞、命令文などを押さえ、文章を読めるようにしておきましょう。
学習では、文法の一つひとつに時間をとり、基本をしっかり理解することが重要です。例えば、【未来を表すには〈will+動詞の原形〉または〈be動詞+going to+動詞の原形〉を使う】といった内容を、じっくり定着させていくことがポイントとなります。
基礎を理解したら、過去問や問題集を繰り返し解き、問題形式に慣れていきましょう。間違えた問題は、解説を読み「なぜ間違えたのか」を明確に理解し、同じミスを繰り返さないようにすることが実力アップにつながります。
長文読解
長文読解をマスターするには、英語の文章に慣れることが重要です。
文章問題に慣れていないうちは、日本語の語順に直して読む「返り読み」をしてしまいがちですが、これでは時間がかかり、意味も掴みにくくなります。まずは英文を英語の語順のまま、頭から理解する練習を始めましょう。
そのためには、意味の塊ごとにスラッシュ(/)を入れて区切りながら読む「スラッシュ・リーディング」が効果的です。これにより、返り読みする癖をなくし、英文を前から順番に理解する力が身につきます。
また、過去問だけでなく、簡単な英語の絵本や物語をたくさん読む「多読」も、英語の処理能力を高めるために役立ちます。こうした基礎訓練を繰り返すことで、スムーズな読解力が身につくでしょう。
リスニング
リスニングは、日常生活に関係する身近な事柄やシチュエーションが出題されます。
学習においては、英語特有の音のリズムやイントネーションに耳を慣らすことがポイントになります。そのために効果的な練習法の一つが「シャドーイング」です。これは、聞こえてきた英語の音声を、影(シャドー)のように少し遅れて追いかけながら発音するトレーニングです。
まずは英文のスクリプト(原稿)を見ながら音声と一緒に発音し、慣れてきたら音声なしで、最終的には何も見ずに音声だけを頼りに発音を繰り返します。この練習により、聞き取る力と発音、両方の力を向上させることが期待できます。
また、5級よりも文章が長く、イラストなしで内容を判断する問題も増えるため、少しずつでも毎日英語を聞く習慣をつけ、英語の音声に長時間集中できる持久力を養うことも重要です。
技能別の対策を一人で進めるのが難しいと感じるならば、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。マグナの英検講座は、自分のペースで学べる文法動画に加え、セミプライベートな環境で集中できる少人数レッスンが特徴です。個別のLINE添削という手厚いサポート体制で、一人ひとりの弱点を克服し、着実なレベルアップへと導きます。
英検対策アプリに関する詳細は、以下の記事をご参照ください。

【実践編】英検4級の対策を大問別に紹介
ここからは、英検4級の対策を大問別にチェックしていきましょう。英検4級の試験内容は以下の通りです。
| 技能 | 大問 | 問題数 | 解答形式 | 試験時間 |
|---|---|---|---|---|
| リーディング | 短文の語句 空所補充 | 15 | 4肢選択 | 全体で35分 |
| 会話文の文 空所補充 | 5 | |||
| 日本文付き短文の語句整序 | 5 | |||
| 長文の内容一致問題 | 10 |
出典: 日本英語検定協会「4級の試験内容」を基に作成
日本英語検定協会が発表している4級の合格基準スコアは622点です。また、同協会のHPでは、合格目安について以下のようなコメントがあります。
2016年度第1回一次試験では、
~省略~
2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。
目安は正答率6割前後、確実に合格するには7割以上を目指しましょう。
ここからは、大問別の過去問や、解答のポイント、解答目安時間を紹介します。なお、過去問は、公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回から抜粋しています。
大問1(短文の語句 空所補充)
大問1は、単語、熟語、基本的な文法の知識が問われる問題です。短文の空欄部分に選択肢から単語や熟語を選んで埋める問題が全部で15問出題され、そのうち3問程度は文法の問題となっています。
ひっかけ問題はないため、中学校1~2年生程度の範囲の単語や熟語に関する知識をしっかりと身につけておくことがポイントです。
【解答のポイント】
| ① まずは状況把握に徹する 最初に、空所を含む英文全体を精読します。誰が何をしている場面なのか、その情景を大局的に思い描くことが重要です。 ② 選択肢を精査し、消去法で臨む 提示された4つの選択肢を丁寧に検討し、文法的に成立しないもの、あるいは文脈と整合性のとれない選択肢を確実に排除していきます(消去法)。 多くの問題は、この段階で論理的に正解を一つに絞り込めるはずです。 ③ 難問には固執せず、即決断で次へ 5~10秒考えても明確な答えが出ない場合、最も可能性が高いと直感した選択肢を選び、迷わず次の問題へ進む勇気を持ちましょう。 無回答を避けつつも、一点に時間をかけすぎない迅速な判断が、後の大問で時間切れを防ぐ最大の鍵となります。 |
【おすすめの勉強方法】
大問1で着実に得点するためには、単語をただ覚えるだけでなく、より実践的な知識の整理が求められます。
| 品詞を意識する 空所の位置から、「ここには動詞が入る」「名詞が入る」といった品詞を予測する訓練を行いましょう。品詞の理解は、文法問題や語句整序問題にも繋がる重要な基礎となります。 動詞の活用をセットで覚える 例えば "speak" という単語を覚える際に、"speaks (三単現の-s)", "speaking (-ing形)", "spoke (過去形)" までを一つのセットとして覚えましょう。 これにより、時制を問う文法問題に素早く対応できます。 「動詞+前置詞」など、セットで使われる表現を覚える "listen to ~" (〜を聞く)や "get up" (起きる) のように、常にセットで使われる熟語を重点的に学習しましょう。 |
【解答目安時間】
| 1問30秒、全15問合計で8分以内が目安。 大問1に時間を使いすぎると、最後に時間がなくなり最終的に解き終わらない恐れがあるため、スピーディーに進めていきます。 |
【過去問】
| (1)Kentaro wants to be a ( ) baseball player in the future. He wants to play in the United States someday. 1 difficult 2 professional 3 strange 4 thick |
引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
正解は、選択肢2の professional です。
■考え方
| 1. 文のテーマを把握する in the future (将来) や play in the United States (アメリカでプレーしたい) といったキーワードから、この文が「健太郎君の将来の夢」について述べていることがわかる。 2. 空所に入る言葉を推測する Kentaro wants to be a ( ) baseball player は「健太郎は( )野球選手になりたい」という意味になる。将来の夢として、野球選手になる目標を表す言葉が入ると推測できる。 3. 各選択肢の意味と文脈のマッチング 1 difficult:「難しい」→「難しい野球選手」では意味が通らない。 2 professional:「プロの」→「プロ野球選手」となり、後の文「アメリカでプレーしたい」という夢とも自然に繋がるため、これが正解である。 3 strange:「奇妙な」→「奇妙な野球選手」では意味が通らない。 4 thick:「厚い、太い」→「厚い野球選手」では意味が通らない。 |
大問2(会話文の文 空所補充)
大問2は、男女間の会話や店員と客のやり取りなど、日常的な場面における会話文の空所に、最も自然な応答となる文や語句を4つの選択肢から選ぶ問題が全5問出題されます。
ここでは、単語や文法の知識に加え、会話全体の流れを正確に理解し、文脈に合った自然な応答を選ぶ力が問われます。特に、4級から出題範囲となる熟語や、口語的な会話表現の知識を身につけておくことが重要です。
【解答のポイント】
正答率を上げるためには、以下の3ステップで解くことを推奨します。
| ① 登場人物と状況設定を把握します まず会話冒頭の「Boy」「Woman」といった表記を確認し、誰と誰の対話なのか、どのようなシチュエーションなのかを大局的に掴みます。 ② 空所の「直前」の発言に最大限注力します 会話問題の解答の手がかりは、ほぼ常に空所の直前の発言に存在します。直前の文が疑問文であれば、それに対する「応答」となる選択肢を探します。 直前の文が肯定文や否定文であれば、それに「同意・反論・問い返し」といった自然な流れで続く選択肢を絞り込みます。 ③ 選択肢を吟味し、不自然なものを消去します ステップ②の分析を念頭に置きつつ、各選択肢を空所に当てはめて検証します。 対話の流れとして明らかに不自然なもの、文意が通じないものを的確に除外(消去法)していけば、正解は自ずと見えてきます。 |
【おすすめの勉強方法】
大問2を得点源にするには、インプットとアウトプットを組み合わせた以下の学習が効果的です。
| 頻出シチュエーションの会話表現を覚える 参考書や過去問題を活用し、英検4級で頻繁に出題される場面(例:買い物、道案内、電話応対、レストランでの注文、休日の予定を話す際など)で用いられる基本的な対話の型を覚えます。 会話文の音読を習慣にする 問題を解いただけで終わらせず、会話文全体を声に出して繰り返し読んでみることが大切です。 登場人物になりきって感情を込めて音読することで、会話の自然なリズムや流れが体に染み込み、応答のパターンが直感的に分かるようになります。 |
【解答目安時間】
| 大問1と同様に1問30秒程度で解いていき、全5問合計で3分以内が目安。 大問1と同様に、意味が通らない選択肢を除外しても分からない場合、スピードを重視して最後は勘で選ぶ。 |
【過去問】
| Woman 1 : I went to a party this weekend. Woman 2 : ( ) Woman 1 : My new dress. 1 What time does it open? 2 What did you wear? 3 How many people were there? 4 Can you teach me? |
引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
正解は、選択肢2の What did you wear? です。
■考え方
| 1. 最大のヒントは「空所の後」にある 大問2の会話問題で最も重要なのは、空所の後の応答に注目することである。この問題では、Woman 1が最後に My new dress.(私の新しいドレスよ。)と答えている。 これが正解を導き出す決定的なヒントとなる。 2. 答えから質問を逆算する 「私の新しいドレスよ」という答えを引き出すためには、相手(Woman 2)は「服装」について質問したはずだと推測できる。 3. 各選択肢とヒントのマッチング 上記の推測を元に、各選択肢を検討する。 1 What time does it open?(何時に開きますか?) → この質問の答えは「時間」になるはずなので、不適切である。 2 What did you wear?(何を着ていましたか?) → wearは「~を着る」という意味。この質問であれば My new dress. という答えは完全に成り立ち、会話の流れとして最も自然である。 3 How many people were there?(何人いましたか?) → この質問の答えは「人数」になるはずなので、不適切である。 4 Can you teach me?(教えてくれますか?) → この質問の答えは Yes や No などになるはずなので、不適切である。 |
大問3(日本文付き短文の語句整序)
大問3は、提示された日本文に合うように、バラバラになった英単語を正しい語順に並べ替える問題が5問出題されます。英文を全て完成させた上で、2番目と4番目にくる語句の組み合わせを選択肢から選ぶ形式です。
文頭にくるべき単語も小文字で提示されるため、大文字に頼ることはできません。文法と熟語の知識が問われるセクションとなっています。
【解答のポイント】
この問題は、感覚で解くのではなく、以下の論理的なステップで組み立てることで、確実かつスピーディーに正解を導き出せるでしょう。
| ① 英文の骨格「主語(S)+動詞(V)」を特定する まず日本文を精読し、「誰が/何が(主語)」と「~する/~です(動詞)」にあたる部分を見定めます。 次に対応する英単語を語群から探し出し、英文の核となる「骨格」として最初に配置します。 ② 熟語や決まった表現の「カタマリ」を見つける "look for ~"(~を探す)や "a lot of ~"(たくさんの~)など、常にセットで使われる表現があれば、それらを優先的に一つの「カタマリ」として組み上げます。 ③ 残りの語句を文法ルールに従って配置する 骨格とカタマリ以外で残った単語を、目的語(O)や補語(C)、あるいは修飾語句として、文法ルールに則って適切な位置に配置し、英文を完成させます。 ④ 2番目と4番目を確認し、選択肢と照合する 完成させた英文の2番目と4番目に来る単語を確認し、それと合致する選択肢を選びます。 |
【おすすめの勉強方法】
大問3を得点源にするには、以下のトレーニングが効果的です。
| 基本文の「語順の型」を体に覚えさせる 中学校1~2年生レベルの教科書や参考書を用い、「肯定文」「否定文」「疑問文」における基本的な語順のルールを徹底的に復習します。 「主語 + 動詞 ~」「主語 + don't + 動詞 ~」「Do + 主語 + 動詞 ~?」といった基本の型を、例文ごと声に出して何度も暗唱し、体に染み込ませることが重要です。 熟語を「語順のカタマリ」として覚える 熟語を習得する際は、個々の単語と日本語訳だけを覚えるのではなく、"be good at ~" (~が得意だ) のように、常にその語順で使われる「言葉のカタマリ」としてインプットする意識を持つことが大切です。 |
【解答目安時間】
| 1問30秒、全5問で合計3分以内が目安。 もし1問に1分以上かかりそうなら、一度飛ばして他の問題に進む判断も重要。 |
【過去問】
| 私はケント先生に趣味についてたずねました。 ( ① about ② Mr. Kent ③ hobbies ④ asked ⑤ his ) ![]() 1 ②‐④ 2 ④ - ① 3 ② - ⑤ 4 ④ - ② |
引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
正解は、選択肢3の ② - ⑤ です。
■考え方
| 1. 英文の骨格「主語(S)+動詞(V)」から決める まず、日本文「私は~たずねました」から、英文の主語は I、動詞は asked (④) であることが確定する。 これにより、文の始まりが I asked ... となることがわかる。 I asked ... (④) 2. 動詞の後に続く語句を考える ask (尋ねる) という動詞は、ask + 人 + about + 事柄 (人に事柄について尋ねる) という語順で使われることが多い。 この型に沿って単語を配置していく。 人:日本文の「ケント先生に」にあたる Mr. Kent (②) が次に来る。 I asked Mr. Kent … (④) → (②) about + 事柄:「趣味について」にあたる about his hobbies が後に続く。 about (①) → his (⑤) → hobbies (③) の順となる。 3. 文を完成させ、番号を確認する 以上のステップを統合すると、正しい英文は以下のようになる。 I asked Mr. Kent about his hobbies. (1番目:④) (2番目:②) (3番目:①) (4番目:⑤) (5番目:③) したがって、2番目に来るのが Mr. Kent (②)、4番目に来るのが his (⑤) となる。 |
大問4(長文の内容一致問題)
大問4は、3つの異なる形式の長文から計10問が出題されます。単語・熟語・文法の総合力が問われるため、4級のリーディング問題で最も難易度が高いといえるでしょう。
出題される文章タイプは以下の通りです。
■A:掲示・案内文(2問)
イベントの告知や、施設の利用案内などが題材となります。
ここでは、日時、場所、料金、あるいは守るべきルールといった具体的な情報を、本文から正確に読み取ることが求められます。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【大問4A】
■B:Eメール・手紙文(3問)
ここでは、個人的な手紙やEメールといった、私的なやり取りが題材となります。
「誰が誰に対し」「何のために」書いたのかという目的や、登場人物の心情を正確に理解することが重要です。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【大問4B】
■C:説明文(5問)
人物、物、あるいは出来事などに関する短い説明文が題材となります。
ここでは、何についての話なのかというトピック(主題)を把握し、その内容を客観的に理解する力が試されます。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【大問4C】
【解答のポイント】
長文問題は、以下の共通戦略とタイプ別攻略法を組み合わせて解くことが効率的です。
《全タイプ共通の基本戦略》
| ① 本文の前に、まず設問に目を通す これから何を読み取るべきか、探すべき情報(ターゲット)をあらかじめ明確にしてから本文を読むことで、解答時間の大幅な短縮と精度の向上に繋がります。 ② 設問の順番通りに、答えを探しながら読む 設問は、基本的に本文で言及される順序通りに出題される傾向があります。 まず1問目の答えを探しながら本文を上から読み進め、解答の根拠となる箇所を見つけたら解答します。 次に2問目の答えをその続きから探していく、というように、一題ずつ着実に解き進めるのが最も効率的です。 |
《タイプ別・追加攻略法》
| A:掲示・案内文 まずタイトルを読み、何に関するお知らせなのかという全体像を把握します。 設問で問われている What (何), When (いつ), Where (どこ), How much (いくら) といった「5W1H」の情報を強く意識します。 本文中の数字、曜日、時間、場所を示す語句に注目して、対応する答えを探し出します。 B:Eメール・手紙文 最初に差出人 (From) と宛先 (To, Dear) を確認し、誰から誰への連絡なのかという関係性を把握します。 これにより、本文中の "I" や "you" が具体的に誰を指しているのかを正確に理解でき、内容の誤解を防ぐことができます。 Subject (件名) も、本文の内容を推測する上で大きなヒントとなります。 C:説明文 タイトルと、各段落の「最初の文」に注目します。 多くの場合、そこには文章全体のテーマや、その段落で述べたい中心的な内容が示されています。 |
【おすすめの勉強方法】
| 過去問で形式と時間配分に慣れる 何よりもまず、過去問や予想問題ドリルを実際に時間を計って解き、問題形式と適切な時間配分に体を慣らすことが最も重要です。 この演習量を重ねることで、設問の先読みや解答の根拠を探すスピードが格段に向上していきます。 英語の語順のまま理解する練習をする 長文読解に不慣れだと、日本語の語順に訳し直す「返り読み」をしてしまいがちですが、これは時間のロスと誤読の原因となります。 普段から英文に触れる際は、英語の語順のまま頭から意味を理解していく習慣をつけることが求められます。 基礎的な語彙・文法力を強化する 長文読解は、単語や文法といった知識の確かな土台の上にはじめて成り立ちます。 知らない単語が多すぎると、文脈から意味を推測することさえ困難になります。 過去問を解いて分からなかった単語や文法事項を放置せず、一つひとつ着実に復習することが、結果として読解力全体の向上につながります。 |
【解答目安時間】
| 全体で20分、1問あたり2分が目安。 比較的解きやすいタイプA・Bを素早く終わらせ、最も文章量が多く難しいタイプCに時間を多く残すのが理想。 |
リスニング
リスニングは第1部~第3部にわかれており、英文は2度放送されます。各パートの過去問や解答のポイント、リスニング問題全体の勉強法について見ていきましょう。
| 技能 | 大問 | 問題数 | 解答形式 |
|---|---|---|---|
| リスニング | 会話の応答文選択 | 10 | 3肢選択 |
| 会話の内容一致選択 | 4肢選択 | ||
| 文の内容一致選択 |
出典: 日本英語検定協会「4級の試験内容」を基に作成
第1部(会話の応答文選択 イラストあり)
第1部は、会話の応答文を選ぶ問題が全10問出題されます。
まず、問題用紙に印刷されたイラストを見ながら、男女2人の短い会話を聞きます。そして、会話の最後の発言に対する最も自然な応答を、音声で放送される3つの選択肢の中から選ぶ形式です。
イラストが状況を理解する大きな手がかりとなるため、リスニングセクションの導入として、比較的取り組みやすいパートです。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【リスニングNo.1】
【解答のポイント】
| ①イラストを見て、会話の状況を瞬時に予測する まず音声が流れる前に、イラストに素早く目を通し、「店での買い物」「公園での会話」といった状況を即座に把握します。 このわずか0.5秒ほどの事前準備が、その後の聞き取りの精度を大きく左右します。 ②3番目の発話、特に文頭の「疑問詞(5W1H)」に全神経を集中させる このパートの正否は、3番目の発言(1人目の2回目の発言)を正確に聞き取れるかで決まります。 とりわけ、その文頭で発せられる疑問詞は絶対に聞き逃してはなりません。 Where で始まれば「場所」 When で始まれば「時」 What で始まれば「物事」 How much で始まれば「値段・量」 を答えている選択肢が正解になる可能性が極めて高くなります。 この「疑問詞と答えのB組み合わせ」を意識するだけで、正答率は劇的に向上するはずです。 |
第2部(会話の内容一致選択)
第2部は、会話の内容に関する質問に答える問題が全10問出題されます。
音声では、まず男女2人による少し長めの会話が放送され、そのあと内容についての質問が続きます。受験者は、その答えとして最も適切なものを、問題用紙に印刷された4つの選択肢の中から選ぶ形式です。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【リスニングNo.11】
【解答のポイント】
| ① 選択肢の先読みで、「質問」を予測する このパートにおいて最も効果的な戦略は「選択肢の先読み」です。 筆記試験(リーディング)を早めに終え、余った時間で選択肢に目を通しておくことが理想です。 例えば、選択肢がすべて場所であれば、質問は "Where" で始まると予測できます。これは、聞き取るべきポイントを絞り込むための重要な作業となります。 何が問われるかを把握していれば、会話の重要な箇所に集中できるため、格段に有利になります。 ②「時制」を表すキーワードを聞き逃さない もう一つの重要なポイントは「時制」です。 4級では、過去や未来の出来事を問う問題が頻出します。 会話中の "last year" (去年) や "this weekend" (今週末) といった時間を表す言葉には、特に意識を集中させます。 話が「いつ」の出来事なのかを正確に聞き取ることが、正解への近道となります。 |
第3部(文の内容一致選択)
第3部は、放送される英文の内容に関する質問に答える問題が10問出題されます。
第1部・第2部との違いは、会話ではなく、一人の話者によるスピーチやナレーション形式である点です。受験者は、短い英文とその内容に関する質問を聞き、答えを問題用紙に印刷された4つの選択肢から選びます。

引用:公益財団法人 日本英語検定協会 4級の過去問・試験内容「2025年度 第1回 問題冊子」2025年度 第1回
【リスニングNo.21】
【解答のポイント】
| ①「選択肢の先読み」で物語の展開を予測する 第2部と同様に、音声が流れる前に選択肢へ目を通し、「何についての話か」「どのような情報が問われそうか」を予測することが極めて重要です。これにより、心の準備ができるため、物語のテーマやキーワードを意識しながら音声に集中できます。 ②音声の「最初の文」と「具体的な情報」に集中する 音声が始まったら、まず最初の文に集中し、文章全体のテーマを掴みます。続けて、物語中に登場する具体的な数字(時刻、値段など)、人名、地名、曜日といった固有名詞は、質問で問われる可能性が非常に高いため、特に意識を向けて聞き取る必要があります。 ③頻出テーマと「紛らしい音」を把握しておく このパートでは、「週末の予定(未来形)」や「過去の出来事(過去形)」が頻繁に題材となります。 特に、未来を表す "be going to ~" を「(場所へ)行く」と誤解させる問題や、"want to" (~したい) と "went to" (~へ行った) のような類似した音を聞き分けさせる問題は、典型的な失点パターンであるため、常に注意を払う必要があります。 |
【おすすめの勉強法】
リスニング力を根本から向上させるには、単に聞き流すだけでは不十分です。「耳・目・口・手」を全て使った練習が効果的です。
| 音読 最も手軽かつ効果的な練習法が「音読」です。 なぜなら、自身で正しく発音できない音は、聞き取ること自体も難しいからです。 過去問のスクリプト(台本)を用い、CDの音声を聞きながら、その発音やイントネーションを模倣し、繰り返し声に出して読む練習を習慣にしましょう。 シャドーイング 音読に慣れてきた段階で、「シャドーイング」にも挑戦しましょう。正しい発音、リズム、イントネーションが自然に体得でき、リスニング力が飛躍的に向上します。 ディクテーション 聞き取った英語を書き取る「ディクテーション」も、有効な練習法の一つです。どの音が聞き取れていないのかを明確に把握できるため、自身の弱点を正確に特定し、集中的に克服することが可能になります。 |
これらの練習を、過去問を通して繰り返し行うことが、合格への最短ルートとなります。
また、大問別の対策を進める中で、「自分の苦手なポイントが分からない」「一人ではモチベーションが続かない」といった壁に直面することもあるでしょう。マグナの英検®対策講座なら、最大3名の少人数レッスンと個別LINE添削で専門家が一人ひとりの課題を正確に見抜き、きめ細かくサポートします。あなたの弱点を強みに変え、自信を持って合格を掴み取りましょう。
.webp)
スピーキングテスト
4級のスピーキングテストは一次試験の合格・不合格とは関係なく、希望者全員が受験できる録音形式のテストです。合否は一次試験の結果のみで決まるため、このテストの結果によって級の取得が左右されることはありません。
しかし、スピーキングテストは次の3級で必須となる面接試験の効果的な練習機会でもあります。また、合格すると「スピーキングテスト合格」という資格も得られるため、積極的に挑戦しましょう。
出題範囲は以下の通りです。
| 技能 | 大問 | 問題数 | 解答形式 |
|---|---|---|---|
| スピーキング | 音読 | 1 | 録音型面接 |
| パッセージについての質問 | 2 | ||
| イラストについての質問 | 1 | ||
| 受験者自身のことなど | 1 |
出典: 日本英語検定協会「4級の試験内容」を基に作成
日頃から過去問のスクリプトなどを音読する習慣をつけ、英語を声に出すことに慣れておきましょう。日本英語検定協会が提供するバーチャルスピーキングテストを参考に、準備をすることがおすすめです。
英検4級の対策スケジュール:時期ごとの取り組み方
英検4級の対策は、自分のレベルと試験までの期間にあわせて、スケジュールを組むことが大切です。
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月の3パターンにおける対策スケジュールとポイントをご紹介します。
1ヶ月で合格を目指す場合
1ヶ月で合格するには、中学中級レベルの基本的な英語力(英検5級合格レベル以上)をすでに身につけていることが前提となります。まずは現在の英語力を確認してから受験・合格に向けて準備を進めましょう。
1日90分、週6日程度の学習時間を確保し、効率を最優先にした学習が求められます。具体的なスケジュールは以下の通りです。
| ■1週目 現状分析と最重要項目の総復習 | まず過去問を1回分解き、ご自身の現在地と弱点を正確に把握することから始めます。 その結果を基に、失点が多かった分野、特に4級で新たに出題範囲となる「過去形・未来形」「比較」「不定詞・動名詞」といった最重要文法を、参考書を用いて徹底的に復習します。 単語学習もこの週から開始し、毎日継続するようにします。 |
|---|---|
| ■2週目 技能別演習と時間配分の意識 | 単語と文法の基礎をしっかりと固めた上で、技能別の対策演習へ移行します。 特に5級では出題されなかった長文読解問題は、「設問を先に読み、本文から答えを探す」という解法の手順を意識しながら演習を重ねます。 リスニング対策としては、スクリプト(台本)を確認しながらの音読やシャドーイングを取り入れ、英語の音声そのものに耳を慣らしていきます。 |
| ■3週目 過去問演習と徹底的な間違い分析 | この週からは、本番同様に時間を計って過去問を解く実践演習に入ります。 重要なのは、問題を解きっぱなしにせず、間違えた問題の原因を徹底的に分析することです。 単語を知らなかったのか、文法を誤解していたのか、あるいは時間配分に失敗したのかを明確にし、「なぜ間違えたか」をご自身で完全に理解することが、実力の向上に直結します。 |
| ■4週目 弱点克服と総仕上げ | 3週目で見つかった弱点を、この時期に集中的に克服していきます。 苦手とする大問は、複数の過去問から同じ形式の問題だけを抜き出し、集中的に解くのも効果的です。 試験直前は、新しいことに手を出すのではなく、今まで使い込んできた単語帳や参考書、間違えた問題のノートを見直し、知識を確実に定着させることに集中します。 |
2ヶ月で合格を目指す場合
英語学習の経験が浅い小学生や、部活などで忙しい中学生も無理なく取り組める標準的なプランです。1日あたり45分~1時間の学習時間を確保し、基礎固めと実践演習をバランス良く進めていきます。
スケジュールは以下を参考にしてください。
| ■1ヶ月目 基礎固め(インプット中心) | 最初の1ヶ月は、単語と文法の基礎固めに徹底的に時間を費やします。 単語は、イラスト付きの単語帳などを活用し、発音も確認しながら視覚的に覚えていくのが効果的です。 文法については、中学1~2年生レベルを網羅した平易な参考書を1冊選び、1日1テーマずつ着実に消化していきます。 また、この時期から学習した英文の音読を習慣づけることによって、リスニングの土台も並行して築いておきます。 |
|---|---|
| ■2ヶ月目 実践演習(アウトプット中心) | インプットした基礎知識を土台として、本格的な問題演習へと移行します。 まずは過去問をあえて時間を計らずに解き、問題形式そのものに慣れることから始めます。 3週目以降は、本番同様に時間を計って過去問を解き、時間配分の感覚を養っていきます。 間違えた問題は必ず復習し、苦手な大問は参考書に戻って再確認する、というサイクルを繰り返すことこそが、合格への最短ルートとなります。 |
3ヶ月で合格を目指す場合
3ヶ月あれば、英語を初めて本格的に学ぶ場合や、毎日少しずつしか時間を取れない場合でも、余裕を持って合格を目指せます。1日30~40分程度の学習時間でも、コツコツ継続することで着実に力を身につけていきましょう。
3ヶ月間の対策スケジュールは以下の通りです。
| ■1ヶ月目 英語に慣れる基礎の基礎固め | まずは焦らず、単語と中学1年生レベルの基本文法の習得に集中します。 単語は1日10語程度でも構いませんので、何よりも「毎日続ける」ことが重要です。 文法についても、「be動詞と一般動詞の違い」「疑問文・否定文の作り方」といった、最も基本的なルールから丁寧におさらいしていきます。 この段階では、学習を「習慣化」すること自体を大きな目標とします。 |
|---|---|
| ■2ヶ月目 4級レベルの知識習得と技能別演習 | 中学2年生レベルの文法(過去形、未来形、比較など)の学習を本格化させます。 並行して、大問別に構成された問題集を用い、「語句整序問題」や「長文読解問題」といった4級特有の問題形式にも少しずつ触れていきます。 月末に一度、過去問を解いてみることで、学習の成果と新たな課題を確認します。 |
| ■3ヶ月目 過去問演習による総仕上げ | 試験本番に向けて、過去問演習を中心とした学習へと切り替えます。 週に1~2回のペースで時間を計って過去問を解き、残りの日はその徹底的な復習に充てます。 特にリスニングと長文読解は、一度解いただけではなかなか実力が定着しないため、スクリプトの音読や間違えた問題の解き直しを繰り返し行います。 最後の1週間は、これまでと同様に総復習に徹し、自信を持って本番に臨めるよう万全の準備を整えます。 |


英検4級のよくある疑問
最後に、英検4級対策をするにあたってよくある疑問5点に回答していきます。効率的に対策し、合格するための参考にしてください。
英検4級は何年生が受けるレベルですか?
英検4級は、中学中級程度、具体的には中学校2年生修了レベルとされています。英語学習を始めて最初の目標となる5級(中学初級程度)よりも一段上の、基礎的かつ重要な内容が出題範囲です。「過去形」や「未来形」、「比較」といった、より複雑な表現を理解し、使用する力が求められます。
英検4級は受験すべきですか?
英検4級の合格を目指して学習することで、単語や英文法、日常で使う短文や言い回しといった英語の基礎が身につき、中学受験にも有利にはたらきます。実際に合格すれば、入学後の英語学習にも自信を持って取り組めるでしょう。
また、英語初心者が基礎固めと実力チェックのために受験するのもおすすめです。
英検4級はノー勉強で合格できますか?
英検4級の難易度は中学中級(1~2年生)程度で、勉強すれば小学生でも合格可能な内容です。現時点でそのレベルの英語力がしっかりと身に付いていれば、「ノー勉強」や「一夜漬け」でも合格できるでしょう。
ただし、英語の基礎を身に付けていない場合は、合格は難しいでしょう。自分に合ったレベルを選び、十分に勉強することが必要となります。
英検4級に合格するコツはありますか?
過去問を徹底的に活用することが重要です。
時間を計って過去問を解くことで、出題形式や時間配分に慣れ、本番で焦らず実力を発揮できるようになります。また、間違えた問題を分析すれば、自分の弱点を正確に特定し、効率的な復習が可能です。
学習内容としては、特にリスニング対策と語彙力強化が合否を分けるポイントとなります。不合格の主な原因はリスニング対策不足であり、スクリプトの音読などを通じて英語の音に慣れることが極めて重要です。
さらに、4級からは熟語も問われるため、単語帳やアプリを活用し、毎日コツコツと語彙を増やす地道な努力が欠かせません。単語を覚える際は、イラストと結びつけたり、声に出して発音を確認したりするなど、五感を使って楽しく学ぶ工夫が継続の鍵となります。
英検4級に合格するため親はどのようなサポートができますか?
小学生のお子様が英検4級を受験する場合、合格に向けて継続的に勉強をするには親御様のサポートが不可欠です。
まず、お子様の習熟度に合わせて、無理のない範囲で学習計画を立てましょう。
このとき、文法や単純な会話文の理解度などの基本をチェックします。あわせて、どのような分野が苦手なのかを確認し、それに合わせた学習計画を考えましょう。
また、お子様が無理をしていないか確認しながら進めていくことも重要です。学習している過程で英検の勉強に嫌気がさしたり、英語自体が嫌いになってしまっては本末転倒です。子どもの気持ちに寄り添いながら、ときには一緒に取り組む形で協力することも大切です。


まとめ
英検4級の受験にあたっては、単語や長文読解などの技能別に学習を進めつつ、過去問を解いて大問別のコツを押さえていくことが、合格への鍵です。まずは英語レベルを確認し、それに合ったスケジュールを立てて学習を進めていきましょう。
マグナの英検講座では、最大3名の級別少人数レッスンを実施しています。セミプライベートな環境で集中して学習でき、さらに個別でのLINE添削やフィードバックも行っています。中学校3年分の文法解説動画を使い、振り返りや苦手分野の学習を行うことで、効率良く英文法を学べることが魅力です。
小学生でもわかりやすいフルカラー・イラスト付きのテキストを使用しており、楽しく学習を進められます。くわえて、英単語学習用のアプリは音声もセットで収録されており、リスニング力も鍛えられることがポイントです。
英検4級合格に向け、ぜひマグナの英検対策をチェックしてみてください。
.webp)
